RTmetrics導入事例

株式会社 プロトコーポレーション 様

様々な顧客の好みに応える
仕掛け作り

導入前の課題

  • リアルタイムの来訪者数を知りたい
  • サイト規模が巨大なためログ形式では解析に膨大な時間がかかる

導入後の効果

  • 動線データを下敷きにしたサイトの恒常的なブラッシュアップが可能になった
  • ワード検索で人気の「ワードの在庫」を増やし、リスティング広告などに有効活用できるようになった

日本最大級の車情報ポータル

株式会社プロトコーポレーションは、自動車関連情報をはじめ、カルチャー、レジャーなどの生活関連情報サービスを提供する情報提供会社だ。「カーといえば Goo」のキャッチフレーズで知られるクルマ情報誌「Goo」を発行する出版社であり、そこから派生したクルマ・ポータルサイト「Goo-net」、モバイルコンテンツ「クルマ情報Goo!!」を運営するIT企業でもある。「Goo-net」に登録されている中古車の台数は、常時30万件を超え、雑誌とWebを合わせた「自動車関連情報」での売上高は年間201億円にのぼる。創業は1977年。現在の自動車雑誌Gooにあたる「月刊中古車通信」を名古屋で創刊した後、販売エリア、取り扱う分野を広げて順調に成長。インターネットへの取り組みも早く、1996年には「Goo-net」のサービスをスタートさせた。

以来、インターネット利用者の増加に合わせ、サイト利用者数は増加。現在のサイト来訪者数は、Web、モバイルを合わせて年間約6000万人。見積仲介件数が月平均5万件と文字通り日本最大級のクルマ・ポータルである。

いまの数字は?に応えるために

同社のビジネスモデルは、情報の掲載1件につきいくらという価格を設定し、情報提供元から出稿料を得るもので、「出展料」を集めGooという自動車モールへ出展を募ると言い換えてもいい。サイトに来訪したユーザーに成約してもらうことが最終的なゴールだが、その時点ですでに情報提供元にユーザーを「誘導し終えている」ことになるので、Goo-netとしてのコンバージョンは、見積もり機能を利用してもらうことにある。もちろんモールには、集客を高めることが求められており、それには登録車の在庫が生命線となる。だが、ライバルとなるサイトは多く、常に情報提供主の争奪戦が繰り広げられている。

「営業の人間からは、『いまの数字はいくつなんだ』と問われることが非常に多いんです。彼らにとって、その数字こそが最大の営業ツールになりますから」(同社 IT戦略室 鈴木 寛亮氏)

だが、サイトの規模が巨大であることに加え、物件紹介のページは動的に吐き出しているため、登録している物件のページのURL自体は同じで、綿密なデータの収集・解析には、どうしても時間がかかっていた。

「結局のところあくまで『感覚値』でしかなかったんです。営業としても情報提供主様に対して『増えてますよ』『順調にアクセスがありますよ』といった言葉しかかけられなかったんじゃないでしょうか」

こうした背景から正確な数字を用意する重要性を認識し、新たなアクセス解析ツールの導入を決定。比較検討の結果、2005年1月、RTmetricsを導入した。

「(RTmetrics導入の)決め手になったのは、やはりコストパフォーマンスです。それまでと同じログ型解析ツールは、時間の問題を乗り越えることができませんし、タグ型解析ツールで、30万を超えるWebページ全体にビーコンを埋め直すというのはあまりに現実離れしています。そのうえ、リアルタイムで詳細な解析ができるという点でも、勝るものはありませんでした」

ユーザーの興味と行動をリアルタイムで把握

以後、同社では、どのページを参照してからコンバージョン(見積もり)にいたる確率が高いのかを解析し、それをサイト作りに生かすとりくみを継続的に行なっている。

「たとえば、当社のサイトでは物件の詳細ページ以外にも、お客様が絞り込んだ物件の『一般的な相場価格』、あるいは類似物件の『新車値引き価格』、『ローンシミュレーション』といったコンテンツを設けていて、そこと見積もりページとの間を結んでコンバージョンにいたった率を測定するといった解析を行なっています。その結果、確率の高いところはサイトの目立つところに持ってきたり、外部広告媒体と連動したWebプロモーション施策を拡充するなどして、集客率、成約率とも高める工夫を常に行なっています」

また、ユーザーの多くはサイト来訪時点で、すでにお気に入りの車種がかなり決まっている傾向が強く、サイト内のワード検索で絞り込んでお目当ての在庫を確認しているという。同社では、RTmetricsのワード検索機能を利用して、より「反応のいいワード」に該当する車種の更新を早めたり、さらには人気の車種の掲載を掲載主に対して勧めることで、コンバージョン率を高めることにもつなげている。

「お客様の好みは、想像以上に細かいんです。『車種』『色』『年式』『地域』『走行距離』『少ない』と、正直そこまでこだわるかといいたいくらい(笑)。でも、それに効率よく対応していくことが、ユーザーの満足にもつながります。とくにモバイルではリスティング広告の反応がいいので、こうしたワードの情報は常に最新をキープしておく必要があるんです」

効果は着実に売上に反映
さらなるビジネスチャンスも

こうした施策の結果は着実に現れており、中古車販売台数が業界全体で微減するなか、「Goo-net」およびモバイル「クルマ情報Goo!!」は着実に売上を増やしている。

「今後は、『ユーザー変わったね』ということがわかるようにしたいですね。PVが増えたというだけでは、新しいユーザーを確保できたのか、既存のユーザーが積極的に動き回わるようになったのかまではわかりません。個々人の行動を解析してロイヤリティ向上や、外部データとの連携なども図っていきたいと考えています」

「いま、Goo-net、クルマ情報Goo!!は『クルマ購入支援サイト』と世間からは認知されています。つまり、せっかく会員になっていただいても、購入したタイミングで、ユーザーにとって必要のないサイトになってしまっているんです。これはやはりさびしいですので、たとえば、カーライフをもサポートする『クルマに関するポータルサイト』へとコンテンツを発展させた結果、これまで平均3ヶ月で退会していたものが、半年になったということが見えれば非常に興味深いですし、新たなビジネスチャンスも見えてきます。ユーザーの滞在時間、滞在密度のデータも今後は詳細に取っていきたいですね」

  • IT戦略室

    鈴木 寛亮 氏

株式会社 プロトコーポレーション

  • URL

    https://www.proto-g.co.jp/

  • 会社名

    株式会社 プロトコーポレーション

  • 代表者

    代表取締役社長 神谷 健司

  • 所在地

    愛知県名古屋市

  • 資本金

    18億2462万円

  • 従業員数

    544名 (2007年3月31日現在)

  • 売上高

    212億3800万円(2007年3月期)

事業内容

新車・中古車、パーツ・用品等をはじめとした自動車関連情報ならびにカルチャー、レジャー等の生活関連情報サービスの提供